タイトル
第47巻第7号目次 Japanese/English

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Article in Japanese

─ 症例 ─

空洞像を呈したPleomorphic carcinomaの1例

森川 洋匡1, 田中 亨1, 濱路 政嗣1, 佐野 公泰2, 安田 成雄2, 加藤 達雄2
独立行政法人国立病院機構長良医療センター 1呼吸器外科, 2呼吸器科

背景.Pleomorphic carcinomaは肺原発悪性腫瘍の約0.3%とされている稀な疾患である.今回我々は空洞像を呈したPleomorphic carcinomaの1例を経験したので報告する.症例.62歳,男性.主訴は咳嗽.2ヶ月前より主訴あり,精査することとなった.胸部X線で左上肺野に異常陰影を認め,胸部CTでは左上葉に壁が不整な4 cm大の空洞性病変がみられた.気管支鏡下肺生検で非小細胞肺癌と診断を得たため,左肺上葉切除及び肺門縦隔リンパ節郭清術を施行した.病理組織所見では扁平上皮癌と紡錘細胞,巨細胞が混在して増殖しておりPleomorphic carcinomaと診断された.リンパ節転移は認められず病理病期はpT2N0M0,Stage IBであった.術後8ヶ月再発の兆候はみられていない.結論.本腫瘍は他の組織型と比較して予後不良との報告もあるため厳重な経過観察が必要であると考えられる.
索引用語:肺癌, 多型癌, 空洞, 手術

受付日:2007年6月22日
受理日:2007年9月12日

肺癌 47 (7):871─875,2007

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