タイトル
第47巻第7号目次 Japanese/English

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Article in Japanese

─ 第21回日本肺癌学会肺癌ワークショップ ─

肺癌の臨床細胞診断の現状

中山 富雄1, 竹中 明美1, 内田 純二1, 今村 文生1, 東山 聖彦1, 児玉 憲1
1大阪府立成人病センター

目的.末梢性小型肺野病変は,画像診断の進歩により病理細胞学的な診断を得ずに切除されることが多くなってきた.我々は迅速細胞診のテクニックを用い,術前診断能の向上と術中予後情報の提供を行っている.方法と結果.気管支鏡検査の際には,検査場で1分間で染色できる迅速ショール染色変法を行い,陰性であれば極細径気管支鏡下の4回生検を行っている.このことにより2 cm以下肺癌例の診断率は64%から92%に向上した.また2 cm以下腺癌の術中捺印細胞診を5型に分類し,予後との関連性を明らかにした.今後術中に迅速報告することにより,縮小手術の術中適応の補助診断に応用可能か検討中である.結論.呼吸器細胞診は,適切な標本作製さえ行えば,様々な情報を速やかに提供することが可能である.
索引用語:肺癌, 細胞診, 迅速細胞診

肺癌 47 (7):941─943,2007

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