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第49巻第4号目次 Japanese/English

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─ 総説 ─

可溶型メソテリン関連蛋白(SMRP:Soluble Mesothelin-related Peptides)の悪性胸膜中皮腫におけるバイオマーカーとしての意義

平島 智徳1, 福岡 和也2, 樋田 豊明3, 河原 邦光4, 岸本 卓巳5, 松村 晃秀6, 中野 喜久雄7, 岡田 守人8, 中野 孝司2
1大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター肺腫瘍内科, 2兵庫医科大学内科学呼吸器RCU科, 3愛知県がんセンター中央病院呼吸器内科, 4大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター臨床検査科, 5独立行政法人労働者健康福祉機構岡山労災病院アスベストブロックセンター, 6国立病院機構近畿中央胸部疾患センター呼吸器外科, 7国立病院機構呉医療センター呼吸器科, 8広島大学原爆放射線医科学研究所腫瘍外科

悪性胸膜中皮腫はアスベスト曝露に起因する難治性悪性腫瘍であり,我が国においては2030年まで増加し続けることが予測されている.これまで,悪性胸膜中皮腫のバイオマーカーについての検討は少なく,補助診断あるいは治療効果や予後予測に際して有用かつ信頼できるバイオマーカーはなかった.今回,我々は,悪性胸膜中皮腫診断における可溶型メソテリン関連蛋白(SMRP:soluble mesothelin-related peptides)のバイオマーカーとしての意義を前向きの多施設共同研究で検討した.本稿では,悪性胸膜中皮腫に関する知見,治療法,および診断のためのバイオマーカーについて特に重要な論文を中心にレビューし,さらに,我々が行った前向きの多施設共同研究の結果の一部を報告する.
索引用語:悪性胸膜中皮腫, メソテリン, SMRP, バイオマーカー

肺癌 49 (4):380─385,2009

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