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第49巻第4号目次 | Japanese/English |
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─ 総説 ─
切除可能悪性胸膜中皮腫に対するペメトレキセドを含む集学的治療に関する妥当性試験
田中 文啓1, 長谷川 誠紀1, 岡田 守人2, 山中 竹春3, 福岡 和也4, 副島 俊典5, 上紺屋 憲彦6, 井内 康輝7, 辻村 亨8, 中野 孝司41兵庫医科大学呼吸器外科, 2広島大学医学部腫瘍外科, 3国立病院機構九州がんセンター臨床研究部腫瘍統計学研究室, 4兵庫医科大学内科学呼吸器・RCU科, 5兵庫県立がんセンター放射線治療科, 6兵庫医科大学放射線科, 7広島大学大学院医歯薬学総合研究科病態情報医科学, 8兵庫医科大学病理学・分子病理部門
目的．切除可能悪性胸膜中皮腫の手術成績向上のためには集学的治療が必要であるが，その至適治療法は確立していない．術前化学療法，手術および術後放射線治療からなる集学的治療のコンプライアンスと安全性を検証するために前向き臨床試験立案を計画した．研究計画．文部科学省科学技術振興調整費“アスベスト関連疾患への総括的取り組み”の一環として，臨床試験が計画された．結果．多施設共同のfeasibility試験が承認され，現在開始された．適格症例は，シスプラチンとペメトレキセドによる化学療法を3コース行った後に胸膜肺全摘除術と術後の放射線治療により治療される．主要評価項目は完全切除率と治療関連死亡率であり，向こう3年間で40例の適格症例の本臨床試験への参加が期待されている．結論．本臨床試験の完遂により切除可能胸膜中皮腫に対する集学的治療のfeasibilityが確認されれば，引き続いて臨床的有効性を検証する第II相試験へ進む予定である．
索引用語：悪性胸膜中皮腫, 集学的治療, ペメトレキセド, 胸膜肺全摘除術, 片側全胸郭照射
肺癌 49 (4)：403─408，2009
