タイトル
第49巻第4号目次 Japanese/English

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Article in Japanese

─ 支部会推薦症例 ─

リンパ濾胞過形成を伴った多房性胸腺嚢胞の1例

羽藤 泰1, 原田 匡彦1, 堀尾 裕俊1, 比島 恒和2, 仁木 利郎3
がん感染症センター都立駒込病院 1外科, 2病理, 3自治医科大学病理学講座(病理アドバイザー)

60歳代女性.胃癌,結腸癌の術前精査で6 cm大の多発嚢胞を伴う前縦隔腫瘍を指摘された.悪性を否定できず拡大胸腺摘出術を施行.病変は胸腺上皮で覆われた多房性嚢胞と,発達したリンパ濾胞過形成からなる病変で,一部リンパ球が周囲組織に浸潤しており,胸腺原発MALTリンパ腫などと鑑別を要したが,最終的にリンパ濾胞過形成を伴う多房性胸腺嚢胞と診断した.この病態は画像的に悪性腫瘍との鑑別が困難で,手術切除を要した.
索引用語:多房性胸腺嚢胞, 胸腺過形成

肺癌 49 (4):491─492,2009

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