タイトル
第50巻第3号目次 Japanese/English

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Article in Japanese

─ 支部会推薦症例 ─

化生性胸腺腫の1例

植松 秀護1, 鈴木 隆1, 臼田 亮介1, 野中 誠1, 増永 敦子2
昭和大学藤が丘病院 1呼吸器外科, 2病理科

化生性胸腺腫(Metaplastic thymoma)は,多角細胞成分と紡錘形細胞成分が混在し,二相性を示す胸腺上皮性腫瘍であり,本邦での報告は少ない.症例は60歳代女性.検診の胸部X線検査にて,胸部異常影を指摘された.胸部CT,MRIで約6×4×3 cmの被包化した縦隔腫瘍を認め,胸腺腫,正岡病期分類I期と診断した.腫瘍随伴症状は認めず,抗Ach-R抗体は正常範囲内であった.また右S9に5 mmの結節病変を認めたことから,胸腔鏡併用による右小開胸下に縦隔腫瘍切除,また右S9部分切除を行った.肺の結節病変は肺内リンパ節であり,縦隔腫瘍は化生性胸腺腫であった.
索引用語:化生性胸腺腫, 縦隔腫瘍, 胸腔鏡併用手術

肺癌 50 (3):322─323,2010

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