タイトル
第51巻第2号目次 Japanese/English

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Article in Japanese

─ 症例 ─

肺原発筋上皮癌の1例

奥野 恵子1, 小林 和幸1, 吉村 雅裕2, 大野 良治3, 大林 千穂4, 西村 善博1
神戸大学医学部附属病院 1呼吸器内科, 2呼吸器外科, 3放射線科, 4病理部

背景.筋上皮腫は乳腺や唾液腺での発生がほとんどであり,その悪性型である筋上皮癌の肺での発生の報告は極めて少ない.症例.62歳の男性.治療不応性の喘息症状に対して胸部CTを撮影したところ,右肺に腫瘤性陰影を認めた.気管支内視鏡にて右の主気管支に突出するポリープ状の腫瘤を認め,組織診にて悪性腫瘍が強く疑われ右中下葉切除が施行された.手術組織像では多彩な肉腫様の像を呈し,免疫染色で上皮マーカーおよび筋上皮マーカーが陽性であったことから筋上皮癌と診断した.結論.今回,気管支腺由来と思われる筋上皮癌の1例を経験した.
索引用語:筋上皮癌, 肺癌, 唾液腺型癌

受付日:2010年10月4日
受理日:2011年1月6日

肺癌 51 (2):77─83,2011

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