タイトル
第51巻第3号目次 Japanese/English

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Article in Japanese

─ 原著 ─

病理病期IB~IIIB期非小細胞肺癌に対するcarboplatin+weekly paclitaxel併用術後化学療法の安全性に関する検討

岡野 義夫1, 日野 弘之2, 吉田 光輝2, 畠山 暢生1, 篠原 勉3, 大串 文隆1
独立行政法人国立病院機構高知病院 1呼吸器科, 2呼吸器外科, 3臨床研究部

目的.病理病期IB~IIIB期非小細胞肺癌に対するcarboplatin(CBDCA)+weekly paclitaxel(PTX)併用化学療法の安全性を検討する.対象と方法.2003年4月より2008年10月までの5年7ヶ月間の肺癌手術症例で術後化学療法としてCBDCA+weekly PTXによる化学療法を行った症例を対象とした.CBDCAは第1病日に,PTXは第1,8,15病日に28日間隔で投与した.CBDCA AUC=5,PTX 60 mg/m2を投与量とし,4クールを標準治療とした.有害事象の評価は,Common Terminology Criteria for Adverse Events(CTCAE)version 3.0により行った.検討項目は,毒性,完遂率で,これらをレトロスペクティブに検討した.結果.29例で検討した.G3/4の血液毒性は,好中球減少8例(27.6%),貧血3例(10.3%),白血球減少2例(6.9%),血小板減少1例(3.4%),発熱性好中球減少症1例(3.4%)に認めた.G3/4の非血液毒性は,吐血1例(3.4%)に認めた.治療関連死は認めなかった.PTXの投与を中止した回数は11回(3.4%)でありPTXの投与完遂率は96.6%であった.結論.本治療法は副作用が軽微であり,安全に実施することができた.
索引用語:Weekly paclitaxel, Carboplatin, 補助化学療法, 非小細胞肺癌

受付日:2010年10月18日
受理日:2011年3月4日

肺癌 51 (3):165─170,2011

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