第51巻第6号目次 | Japanese/English |
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─ 症例 ─
Solitary fibrous tumor of the pleuraの3切除例―病理学的悪性度と画像所見の比較―
伴 秀利1, 西村 嘉裕2, 梁 徳淳3, 安光 勉31神戸マリナーズ厚生会病院呼吸器科, 2水戸中央病院外科, 3医誠会病院
背景.Solitary fibrous tumor of the pleura(SFTP)は比較的稀な疾患で術前の悪性度評価が困難である.症例.我々の経験した3症例のSFTPのMRI拡散強調画像において,53歳女性の低悪性度のSFTPでは無信号であり,66歳男性の低悪性度だが軽度の細胞増殖を呈したSFTPでは不均一な軽度高信号を認め,84歳男性のmalignant SFTPでは不均一な高信号を呈した.いずれもCTやMRI T1・T2強調画像では明確な差異を認めず,malignant SFTP症例においてはFDG-PETで軽度の集積率増加しか認めなかった.結論.SFTPの悪性度の術前評価にMRI拡散強調画像が有用である可能性が示唆された.
索引用語:Solitary fibrous tumor of the pleura, MRI拡散強調画像
受付日:2011年5月30日
受理日:2011年7月4日
肺癌 51 (6):712─717,2011