タイトル
第52巻第1号目次 Japanese/English

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Article in Japanese

─ 第25回日本肺癌学会肺癌ワークショップ ─

肺癌登録合同委員会について

藤井 義敬1
1名古屋市立大学医学研究科腫瘍・免疫外科学

肺癌登録合同委員会(Japanese Joint Committee for Lung Cancer Registration)は,日本肺癌学会,日本呼吸器学会,日本呼吸器外科学会の3つの学会により運営され,日本での肺癌のpopulation baseのデータを集積して,日本における肺癌の予防,診断,治療に貢献することを目的として作られた.各学会からの委員の他,International Association for the Study of Lung Cancer(IASLC)のStaging Committeeからの委員,統計専門家,および事務局長を構成員としている(事務局は大阪大学呼吸器外科).現在までに1989,1994,1999の各年に切除された肺癌症例の予後解析を行った他,2002年には内科症例を含む肺癌18000例以上を登録し,前例のない前向き研究を行った.この結果はバイアスの少ない多数症例の貴重なデータとして国際的にも高く評価されている他,日本における肺癌の最新の疫学,予後に関するデータを提供し,肺癌の診断治療におけるreferenceとして重要な役割を果たしている.1例として女性腺癌の特異的な良好な予後が明らかになった.現在2004年手術例の予後データの集積を終了して解析作業を行っている.
索引用語:肺癌, 疫学, 予後因子

肺癌 52 (1):54─57,2012

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