第52巻第4号目次 | Japanese/English |
Full Text of PDF (743K) Article in Japanese |
─ 症例 ─
副腎皮質癌肺転移の1切除例
加藤 毅人1, 重光 希公生11大垣市民病院呼吸器外科
背景.副腎皮質癌は稀な疾患であるが,その転移部位としては肺が最も多い.症例.63歳,男性.16カ月前に左副腎皮質癌に対する手術歴あり.他病精査中に胸部CT上左上葉に結節影が指摘された.CTガイド下TBLBにて診断に至らなかったため,診断的治療目的に左上葉部分切除が施行された.病理検査にて副腎皮質癌肺転移と診断された.本患者は術後4年6カ月現在も無再発生存している.結論.副腎皮質癌は肺転移を起こしやすく予後不良と言われているが,肺転移病巣の治療としては外科的切除が有効な可能性があると考えられた.
索引用語:副腎皮質癌, 転移性肺腫瘍
受付日:2012年1月18日
受理日:2012年6月19日
肺癌 52 (4):409─413,2012