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第53巻第4号目次 Japanese/English

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Article in Japanese

─ 総説 ─

肺がん検診における判定基準の改訂(1):D,E判定に関して

佐川 元保1, 中山 富雄1, 祖父江 友孝1, 江口 研二1, 遠藤 千顕1, 西井 研治1, 近藤 丘1
1日本肺癌学会集団検診委員会

肺がん検診での胸部X線読影の判定基準には,以前からいくつかの問題があることが指摘されていた.その最大のものは,判定Dと判定Eが,地域によって異なる概念で使用されていたことであった.「少しでも肺癌を疑えばE」と判定している地域がある一方,「肺癌の疑いが少しあるものはD」「肺癌の疑いが強いものをE」と判定している地域もあった.このような相違があることは不適切であり,早急に改善される必要があった.最近胸部X線読影の判定基準が改訂され,日本肺癌学会のホームページで公開された.本稿では,D,E判定の問題点に関して,その背景を詳述するとともに「少しでも肺癌を疑えばEと判定すべき」であることを強調した.
索引用語:肺がん検診, 精度管理, 判定基準

受付日:2013年5月1日
受理日:2013年8月7日

肺癌 53 (4):309─313,2013

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