第57巻第2号目次 | Japanese/English |
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─ 委員会報告 ─
デジタル撮影とモニタ診断時代の胸部X線検査による肺がん検診の精度管理―とくに画質担保に向けて―
前田 寿美子1, 丸山 雄一郎1, 村田 喜代史1, 小林 健1, 芦澤 和人1, 中山 富雄1, 遠藤 千顕1, 佐藤 雅美1, 澁谷 潔1, 祖父江 友孝1, 西井 研治1, 原田 眞雄1, 三浦 弘之1, 佐川 元保11日本肺癌学会肺がん検診委員会
胸部X線検査は肺がん検診の要となる検査であるが,近年,デジタル撮影へと移行が進んでいる.デジタル撮影用の機器は年々進化しているものの,本委員会が以前定めた肺がん検診に適するデジタル撮影機器の諸条件は,これまでタイムリーに更新されてこなかった.そのため本委員会では,肺がん検診に適したデジタル撮影の条件を日本肺癌学会のホームページに公開し,年1回更新するシステムを構築した.あわせて,肺がん検診読影用モニタ条件も学会ホームページに公開した.一方で,デジタル撮影の一部機種において,読影施設に送られる胸部X線画像の質が低下する事例が発生していた.本委員会は,当該機種を製造する企業の協力を得て,当該機種の問題点を精査・把握し,改善策を講じた.本委員会は,今後も肺がん検診が適切に行われるよう活動していく.
索引用語:肺がん検診, 胸部X線検査, デジタル撮影, 精度管理
肺癌 57 (2):65─68,2017