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第57巻第4号目次 | Japanese/English |
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─ 原著 ─
導入化学放射線療法後に切除を行ったcN2（IIIA期）非小細胞肺癌症例の検討
山梨 恵次1, 奥村 典仁1, 栢分 秀直2, 高橋 鮎子1, 中島 尊1, 松岡 智章1, 吉岡 弘鎮3, 板坂 聡41公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院呼吸器外科, 2京都大学医学部付属病院呼吸器外科, 公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院 3呼吸器内科, 4放射線治療科
目的．当院で導入化学放射線療法（ICRT）後に切除を行った，cN2（IIIA期）非小細胞肺癌症例につき検討を行った．方法．2005年1月から2013年12月までに当院でICRT後に切除を行ったcN2（IIIA期）非小細胞肺癌48例を対象とした．結果．年齢中央値は69歳，性別は男性が38例であった．組織型は腺癌が22例，扁平上皮癌が17例，その他が9例であった．化学療法はcarboplatin（CBDCA）＋paclitaxel（PAC）が43例，その他が5例，放射線照射量は30 Gyが20例，40 Gyが21例，50 Gyが7例であった．治療効果はmajor responseが40例に得られた．ICRTの有害事象（Grade 3以上）は29例に認めた．5年無再発生存率は54.3％，5年全生存率は59.0％であった．多変量解析では，CBDCA＋PACが有意な予後良好因子となる傾向にあった．結論．cN2（IIIA期）非小細胞肺癌のICRT後の切除において，CBDCA＋PACを使用したICRTが有用である可能性が示唆された．
索引用語：cN2（IIIA期）非小細胞肺癌, 導入化学放射線療法, 手術, Carboplatin, Paclitaxel
受付日：2016年12月28日
受理日：2017年4月30日
肺癌 57 (4)：272─277，2017
