タイトル
第57巻第4号目次 Japanese/English

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Article in Japanese

─ 症例 ─

横紋筋肉腫の混在を有した混合型小細胞肺癌の1例

山根 真由香1, 大谷 俊人1, 大成 洋二郎1
1マツダ株式会社マツダ病院呼吸器内科

背景.小細胞肺癌の中で非小細胞癌の成分を含む小細胞癌は,混合型小細胞肺癌と定義されている.混在する腫瘍は大細胞神経内分泌癌や腺癌が多く,肉腫の混在はほとんど報告がない.今回,我々は横紋筋肉腫の混在を有した混合型小細胞肺癌の症例を経験し,非常に稀であるため報告する.症例.75歳男性.間質性肺炎合併の小細胞肺癌(cT2aN1M1a Stage IV)に対してシスプラチンとエトポシド併用療法(CDDP+VP-16),カルボプラチンとエトポシド併用療法(CBDCA+VP-16)を4コース施行した.Partial remissionとなり外来で経過観察していたが,間質性肺炎の急性増悪にて状態が悪化し死亡した.病理解剖で小細胞癌の中に横紋筋肉腫の混在を有し,混合型小細胞肺癌と診断した.結論.混合型小細胞肺癌は様々な腫瘍を混在する可能性があり,その診断は治療法の選択や予後の判断に関わるため重要である.
索引用語:混合型小細胞肺癌, 小細胞肺癌, 横紋筋肉腫

受付日:2017年3月10日
受理日:2017年5月12日

肺癌 57 (4):320─324,2017

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