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第58巻第4号目次 Japanese/English

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Article in Japanese

─ 委員会報告 ─

アンケートによる検診胸部X線写真読影体制の全国実態調査

三友 英紀1, 中山 富雄1, 芦澤 和人1, 遠藤 千顕1, 小林 健1, 佐藤 雅美1, 澁谷 潔1, 祖父江 友孝1, 竹中 大祐1, 西井 研治1, 原田 眞雄1, 前田 寿美子1, 丸山 雄一郎1, 三浦 弘之1, 村田 喜代史1, 佐川 元保1
1日本肺癌学会肺がん検診委員会

目的.検診(健診)胸部X線写真読影体制や読影医の実態を把握するために,全国アンケート調査を行った.方法.結核予防会,日本対がん協会,予防医学事業中央会,全国労働衛生団体連合会傘下の都道府県組織計213施設にアンケート用紙(施設用・医師用)を郵送し,回答を得た.結果.施設アンケートは102施設,医師アンケートは239人の読影医から回答を得た.読影体制の面では80%以上の施設で検診種類を問わず二重読影が実施されていた.また,読影の趨勢は間接写真からデジタル写真に移行していた.読影医の面では常勤読影医の約70%が50歳以上であった.また呼吸器内科,呼吸器外科,放射線科などの日常診療で肺がん診療に携わる医師は読影医の約50%にとどまった.待遇面では,間接写真と比較しデジタル写真の読影において希望読影料が高かった.結論.今回のアンケート調査では特に読影医の高齢化,肺癌を専門とする読影医の不足,読影医の負担増加が明らかになった.これらの問題点の解決は容易ではないが,本委員会では状況の改善に向けて今後も活動していく.
索引用語:肺がん検診, 画像読影, アンケート

肺癌 58 (4):243─251,2018

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