タイトル
第58巻第4号目次 In Japanese

─ 編集後記 ─

編集後記

堀田 勝幸
岡山大学病院 新医療研究開発センター

2017年7月の全国各地域における豪雨により,甚大な被害が発生しました.被害を受けられた皆様及びご家族の方に心よりお見舞い申し上げます.皆様,日々お忙しくお過ごしのことと存じます.昨今国内外を問わず,免疫チェックポイント阻害薬やEGFR遺伝子変異陽性腫瘍領域を中心として,複数の高質なエビデンスが休みなく報告されています.これらをいかに日常診療にうまく組み込んでいくべきか,目の前の患者さんに最も適切な治療方針は一体何か,私たちは常に考えることを求められています.一昔前のプラチナしかなかった頃を思えば,ただただ隔世の感を覚えるばかりですが,いずれにしても,現状一つ一つの研究成果を頭の中で整理整頓していくことは決して容易でありません.その一助となる事を願いつつ,肺癌58巻第4号では【COMMITTEE REPORT】として,検診胸部X線写真読影体制に関わる全国実態調査を,また【INVITED REVIEW ARTICLES】では,希少頻度のドライバー遺伝子陽性肺癌に対するスクリーニングと治療開発について,ALK融合遺伝子陽性肺癌の治療現状について,それぞれエキスパートにわかりやすく纏めていただきました.【ORIGINAL ARTICLE】と【CASE REPORTS】も非常に充実した内容となっております.これらの科学的エビデンスの紹介や貴重な症例報告が,会員読者にとりまして,明日からの診療に着実に役立っていくものと存じます.まだまだ暑さは続きますが,会員の皆様にはご自愛いただき,益々のご活躍を祈念いたします.

肺癌 58 (4):324─324,2018

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