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第59巻第5号目次 | Japanese/English |
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─ 症例 ─
肺原発滑膜肉腫の1切除例
和田 崇志1, 伊藤 祥隆1, 宮澤 秀樹1, 新納 英樹1, 川向 純11富山県立中央病院呼吸器外科
背景．肺原発の滑膜肉腫は非常に稀であるが急速に増悪することが多く，早期に切除することが重要な疾患である．今回肺原発滑膜肉腫の切除例を経験したので，論文的考察を加えて報告する．症例．53歳男性．健診の胸部X線で異常陰影を指摘され当院を受診した．精査のCTで左肺上葉に長径48 mmの腫瘤影を認め，肺癌などの疑いがあり胸腔鏡下左肺上大区切除術を施行した．病理所見では，紡錘形細胞の束状の増殖を主体とする腫瘍を認めた．免疫染色ではEMA，keratin，bcl-2の陽性を認め，またTLE1染色でびまん性に陽性を認めたことから，肺原発単相性滑膜肉腫と診断した．結論．滑膜肉腫の治療において，早期に外科的切除を行うことが重要と考えた．
索引用語：滑膜肉腫, 肺
受付日：2018年12月17日
受理日：2019年6月17日
肺癌 59 (5)：471─475，2019
