タイトル
第59巻第7号目次 Japanese/English

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Article in Japanese

─ 症例 ─

ニボルマブが有効であった大細胞神経内分泌癌の1例

田辺 千織1, 田中 寿志1, 當麻 景章1, 糸賀 正道1, 白鳥 俊博1, 田坂 定智1
1弘前大学大学院医学研究科呼吸器内科学講座

背景.免疫チェックポイント阻害剤は非小細胞肺癌に対して有効性が認められているが,大細胞神経内分泌癌に対する有効性は明らかでない.症例.51歳,男性.頭痛,嘔吐,めまいを自覚し脳梗塞疑いで近医搬送となった.右肺腫瘍および小脳と大脳の転移性脳腫瘍を指摘された.切除された小脳病変から大細胞神経内分泌癌と診断され,肺原発として当科紹介となった.進展型小細胞肺癌に準じて,3次治療まで施行したが病勢進行となり,4次治療としてニボルマブを導入した.部分奏効が得られ,21コースまで継続中である.結論.大細胞神経内分泌癌に対して免疫チェックポイント阻害剤が有効な症例が存在する.
索引用語:大細胞神経内分泌癌, 転移性脳腫瘍, 免疫チェックポイント阻害剤, ニボルマブ

受付日:2019年6月26日
受理日:2019年9月6日

肺癌 59 (7):1156─1161,2019

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