タイトル
第60巻第1号目次 Japanese/English

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Article in Japanese

─ 総説 ─

肺癌診療のためのクライオバイオプシー

桐田 圭輔1, 酒井 徹也1, 内藤 智之1, 宇田川 響1, 後藤 功一1
1国立がん研究センター東病院呼吸器内科

肺癌診療における呼吸器内視鏡の意義は病理学的な確定診断のみならず,NGSを用いた遺伝子パネル検査などのバイオマーカー検索,薬剤性肺障害の鑑別診断,気道狭窄に対する治療目的など多岐にわたる.特に多様化する治療薬の進歩とともに検体検査の重要性はより増している.クライオバイオプシーは間質性肺疾患の診断において欧米では広く普及している手技であり,大型で挫滅の少ない検体が採取できることから肺癌診断でも有効性が示されているが,国内での使用実績は少なく安全性の点で留意すべき事項も多い.本稿では当院での臨床試験による使用経験とエビデンスから,肺癌診療を行う多くの医療従事者へその有用性とポイントについて概説する.
索引用語:クライオバイオプシー, 肺癌診断, 遺伝子パネル検査, 薬剤性肺障害, ガイドシース法

肺癌 60 (1):2─9,2020

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