第60巻第7号目次 | Japanese/English |
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─ 症例 ─
ニボルマブにて治療を行った肺大細胞神経内分泌癌の5例
加藤 さや佳1, 角田 陽平1, 木村 令1, 折中 雅美1, 宮松 晶子1, 龍華 祥雄1, 浅野 周一1, 服部 行紀2地域医療機能推進機構中京病院 1呼吸器内科, 2病理診断科
背景.免疫チェックポイント阻害薬の肺大細胞神経内分泌癌に対する有効性は十分に検討されていない.当院において,ニボルマブにて治療を行った肺大細胞神経内分泌癌の症例を5例経験した.症例.症例は全例男性,64~74歳の肺大細胞神経内分泌癌の5例.2例は超音波気管支鏡ガイド下縦隔リンパ節生検,3例は手術検体により診断された.5例中1例に腫瘍細胞においてprogrammed death-ligand 1の高発現を認め,その1例のみニボルマブが奏効した.結論.ニボルマブが有効な肺大細胞神経内分泌癌の症例を経験した.肺大細胞神経内分泌癌においても腫瘍細胞中のprogrammed death-ligand 1の発現率がニボルマブの効果予測因子となる可能性があり,さらなる検討が望まれる.
索引用語:肺大細胞神経内分泌癌, 免疫チェックポイント阻害薬, ニボルマブ
受付日:2020年6月4日
受理日:2020年9月16日
肺癌 60 (7):1017─1021,2020