タイトル
第61巻第2号目次 Japanese/English

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Article in Japanese

─ 支部会推薦症例 ─

PCR陰性であったがNGSで診断し得たEGFR exon19欠失挿入変異陽性肺腺癌の1例

西山 和宏1, 古屋 直樹1, 鶴岡 一1, 阿座上 真哉1, 柿沼 一隆1, 井上 健男1, 遠藤 陽2, 峯下 昌道1, 元井 紀子3
聖マリアンナ医科大学 1呼吸器内科, 2病理学, 3国立がん研究センター中央病院病理診断科(病理アドバイザー)

肺癌のEGFR遺伝子検査法は多岐にわたるが,実地臨床では依然としてPCR法が選択されることが多い.今回我々はPCR陰性だがNGS法でEGFR exon19欠失挿入変異と診断され,TKIが有効であった肺腺癌の1例を経験した.リアルタイムPCR法は感度が高いが,検出できる変異が限定される.一方,NGS法はより多くの変異を含む複数遺伝子の検査ができ,本例のような複雑な変異にも対応できることから,正確ながん遺伝子診断への寄与が期待できる.
索引用語:EGFR遺伝子変異, NGS, PCR, 偽陰性, 肺腺癌

肺癌 61 (2):143─144,2021

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