タイトル
第62巻第1号目次 Japanese/English

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Article in Japanese

─ 支部会推薦症例 ─

腫瘍の大部分を骨組織が占める原発性肺腺癌の1例

山口 雅利1, 福田 祐樹1, 鹿島田 寛明1, 杉山 亜斗1, 青木 耕平1, 羽藤 泰1, 儀賀 理暁1, 河野 光智1, 中山 光男1, 山崎 真美2, 廣島 健三3
埼玉医科大学総合医療センター 1呼吸器外科, 2病理部, 3東京女子医科大学八千代医療センター病理診断科(病理アドバイザー)

69歳男性.CTで,右肺上葉にほぼ全体を石灰化像が占める不整形結節を認めた.結節は7年前のCTと比べ増大傾向であった.悪性腫瘍も否定できないため胸腔鏡下右肺部分切除術を施行し,術中迅速診断を試みたが薄切不能と判断された.永久標本で骨梁と脂肪髄を有する骨形成を伴う原発性肺腺癌の診断となり,残存右肺上葉切除術,リンパ節郭清を追加した.自験例は,骨形成を伴う原発性肺癌の中でも既存の報告と異なる発育形態を呈していた.
索引用語:骨形成, 非小細胞肺癌

肺癌 62 (1):65─66,2022

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