タイトル
第62巻第5号目次 In Japanese

─ 編集後記 ─

編集後記

大塚 崇
東京慈恵会医科大学外科学講座呼吸器外科

今年の夏は今までにない暑さでしたが,最近ようやく涼しくなり,やっと秋が到来しました.夏が長くなっている分,秋が年々短くなるように感じます.62巻5号のcommittee reportで肺癌検診ガイドラインの改訂について明瞭に解説を頂きました.Invited review articleは2編掲載されています.1編は免疫チェックポイント阻害薬の効果予測因子についてのreviewで,臨床的,医療経済的に重要な免疫チェックポイント阻害薬を用いるべき対象について,詳細に解説していただきました.2編目はがん免疫療法のトランスレーショナルリサーチで,がん免疫療法が臨床で使用されはじめて5年経過した現状でのreviewと将来展望について記載して頂きました.日常臨床に有用であり,また臨床研究のアイデアの基になり得る論文と思います.原著論文は石綿を要因とする原発性肺癌の労災保険制度の申請に対する,医師の診療体制の現状と課題,の1編で,石綿ばく露の聴取調査により,間接ばく露の可能性がある患者の診断が少ない現状についての報告がなされました.医師の間接ばく露に対する知識が必要であると考えられました.本学会誌は肺癌に関する和文誌で重要な位置を占めていることを常に意識して査読に望んでおります.引き続き皆様の積極的な投稿をお待ちしております.

肺癌 62 (5):467─467,2022

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