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第62巻第7号目次 In Japanese

─ 編集後記 ─

編集後記

笹田 真滋
同愛記念病院呼吸器内科

光陰矢のごとしとの言葉通り,今年もあわただしく過ぎようとしています.先日第63回日本肺癌学会学術集会が福岡で開催され,個別化医療や免疫療法などに加え周術期治療についても熱く議論が交わされました.COVID-19第8波宣言下でございましたが会場は盛況で,久しぶりの再会を果たされた先生方も多くいらっしゃったことと思います.学会と同時に2022年肺癌診療ガイドラインが発表されました.確定診断ではEBUS-TBNAとクライオ生検,手術適応では臨床病期IA1-2期の肺野末梢非小細胞肺癌に対する縮小出術と肺葉切除に関する変更,術後補助化学療法では病理病期IIB-IIIA期の完全切除非小細胞肺癌に対する術後補助療法への免疫チェックポイント阻害剤の導入についての項目が新設され,内科外科の垣根を超え一丸となって肺癌治療に当たる必要性を再認識しました.62巻7号には,INVITED REVIEW ARTICLEとして渡辺先生より早期肺癌の外科的治療後の長期予後について,ORIGINAL ARTICLESでは肺癌患者におけるサルコペニア併存の影響,中皮腫における労災申請の現状,細胞診検体によるコンパクトパネルの有用性についてご報告頂き,日々の診療にとって大変参考になる内容でありました.さらにCASE REPORTSでは10編と多くの論文掲載がなされました.末筆ではございますが,本誌にて執筆,投稿された先生方および査読された先生方のご尽力に感謝するとともに,来る新年におきましても会員の皆様のご健康と益々のご活躍を祈念しております.

肺癌 62 (7):1070─1070,2022

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