タイトル
第64巻第2号目次 In Japanese

─ 編集後記 ─

編集後記

柴田 和彦
厚生連高岡病院 腫瘍内科

今年は全国的に春の訪れが遅く,桜の開花が当地富山でも4月に入ってからとなりました.おかげで満開の桜の下での入学式風景があちらこちらで見られたようです.さて,今回の肺癌誌ですが,大変充実した誌面となっています.粒子線治療に関する総説はIMRTとの対比においての粒子線治療の特徴を余すところなく解説しています.原著として寄せられた,初回治療時の患者・医師への意識調査,ロルラチニブの中枢神経系副作用への対応調査,中皮腫患者の経済面に焦点を当てたアンケート調査結果は,いずれも臨床的に重要な問題に示唆を与えてくれる内容です.特に中川論文は,患者の希望と意思の認識にかなりの乖離があることを示し,shared decision makingの重要性を再認識させられます.さらに多型癌手術症例の検討,5編の症例報告もいずれも秀逸で興味深い内容です.ぜひ今後も肺癌誌への積極的なご投稿をお願いいたします.

肺癌 64 (2):149─149,2024

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