日本呼吸器学会雑誌 ONLINE JOURNAL

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Article in Japanese

症例

コハク酸メチルプレドニゾロンアレルギー合併Churg-Strauss症候群の1例

米田 太郎, 片山 伸幸, 木村 英晴, 藤村 政樹

〒920-8640 石川県金沢市宝町13-1
金沢大学附属病院呼吸器内科

要 旨

気管支喘息にて治療中の63歳の男性が,下腿の水泡,疼痛,浮腫と発熱を認め近医に入院となった.好酸球が増加し,MPO-ANCA陽性などの所見からChurg-Strauss症候群と診断され,メチルプレドニゾロンの点滴投与による治療が開始された.しかし,発熱,好酸球増多,下肢痛が増悪し,ステロイド治療抵抗性と判断され,当院へ転院となった.プレドニゾロンの内服に治療を変更したところ,下肢痛,発熱,好酸球増多,炎症反応の改善を認めた.メチルプレドニゾロン点滴によるチャレンジテストを行ったところ,発熱,下肢痛,好酸球増多を認め,Churg-Strauss症候群に薬剤アレルギーの症状が合併していたことが証明された.

キーワード:Churg-Strauss症候群, コハク酸, ステロイド, 薬剤アレルギー

受付日:平成21年5月20日

日呼吸会誌, 47(12): 1147-1150, 2009