セッション名 | 気管支喘息 呼吸生理 |
---|
【目的】Impulse oscillation system(IOS)を用いた気道抵抗測定は,全気道抵抗や中枢気道成分,末梢気道成分などが測定,計算でき,喘息の病態解析に有用であるといわれているが,確立されたものではない.今回我々は,IOSにて測定できる他のパラメーターについて検討した.【対象と方法】当科通院中の喘息患者48名を対象とした.これらの患者にIOSを用いてR5(全気道抵抗),R20(中枢気道成分)のほかにZ5,X5,resonant frequency(Fres:共振周波数),AXなどを測定した.同時に,スパイロメトリーにて呼吸機能測定を行ない,比較検討した.【成績】R5,R20,R5-R20(末梢気道成分)などは呼吸機能と有意な相関関係は認められなかった.他の指標のうち,共振周波数はFEV1.0やV25などの呼吸機能と有意な相関関係を認めた.【結論】IOSで測定できる項目のうちFresは,喘息の病態をあらわす有用な指標であることが示唆された.