一般社団法人日本呼吸器学会
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学術講演会抄録集

セッション名 気管支喘息 呼吸生理
PP419
 
喘息患者におけるIOSを用いた各種パラメーターの検討
岩永賢司,忌部 周,塚本敬造,宮嶋宏之,山藤啓史,西川裕作,佐藤隆司,山縣俊之,佐野博幸,宮良高維,村木正人,冨田桂公,久米裕昭,東田有智(近畿大学呼吸器・アレルギー内科)

【目的】Impulse oscillation system(IOS)を用いた気道抵抗測定は,全気道抵抗や中枢気道成分,末梢気道成分などが測定,計算でき,喘息の病態解析に有用であるといわれているが,確立されたものではない.今回我々は,IOSにて測定できる他のパラメーターについて検討した.【対象と方法】当科通院中の喘息患者48名を対象とした.これらの患者にIOSを用いてR5(全気道抵抗),R20(中枢気道成分)のほかにZ5,X5,resonant frequency(Fres:共振周波数),AXなどを測定した.同時に,スパイロメトリーにて呼吸機能測定を行ない,比較検討した.【成績】R5,R20,R5-R20(末梢気道成分)などは呼吸機能と有意な相関関係は認められなかった.他の指標のうち,共振周波数はFEV1.0やV25などの呼吸機能と有意な相関関係を認めた.【結論】IOSで測定できる項目のうちFresは,喘息の病態をあらわす有用な指標であることが示唆された.

日本呼吸器学会雑誌 第48巻増刊号 p.240(2010)