一般社団法人日本呼吸器学会
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学術講演会抄録集

セッション名 気管支喘息 呼吸生理
PP420
 
気管支喘息患者における症状の評価とoff-line法を用いた呼気NO測定,IOSのパラメータとの比較検討
秋田剛史1),美甘真史1),池田政輝1),森 和貴1),宍戸雄一郎1),森田 悟1),朝田和博1),江藤 尚1),白井敏博1),千田金吾2)(静岡県立総合病院呼吸器内科1),浜松医科大学呼吸器内科2)

【背景】気管支喘息の非侵襲的気道炎症の評価法として呼気NO測定がリアルタイムに計測出来るマーカーとして一般臨床に組み入れられつつある.NO測定法にはon-line法とoff-line法があり両者によるNO測定が相関を認める事が報告され,プライマリーケアでの可能性等後者の外来での臨床応用が考えられている.【対象と方法】今回我々は当院外来を受診した12名の喘息患者に対してoff-line法による呼気NO測定と喘息コントロールテスト(ACT),impulse oscillatory system(IOS)による各種気道抵抗,肺機能検査等を比較した.【結果】off-line法による呼気NO値とACTのスコアには弱い負の相関を認めた.呼気NO値とIOSにより計測したR5,R20,R5-R20との相関は認められなかった.また肺機能検査における1秒量,V50/V25等とも相関を認めなかった.【考察】呼吸機能検査,IOSと合わせて外来でのACTによる症状の評価とoff-line法によるNO測定による外来診療にて気管支喘息のコントロール状態と実際の気道炎症をパラレルに評価出来る可能性が示された.今後症例を増やして更なる検討を行う予定である.

日本呼吸器学会雑誌 第48巻増刊号 p.240(2010)