一般社団法人日本呼吸器学会
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学術講演会抄録集

セッション名 COPD 治療1
PP272
 
COPD患者のチオトロピウム吸入デバイス変更前後の評価
秋田剛史1),白井敏博1),宍戸雄一郎1),小川喜子1),美甘真史1),森 和貴1),森田 悟1),朝田和博1),藤井雅史1),江藤 尚1),千田金吾2)(静岡県立総合病院呼吸器内科1),浜松医科大学呼吸器内科2)

【背景】COPD治療として長時間作用型吸入気管支拡張剤であるチオトロピウム吸入は治療に必須である.最近,薬剤の肺へのより有効な到達を考慮し吸入液をソフトミスト化した吸入用器具キットであるレスピマットの使用が開始されている.レスピマットによるチオトロピウムの吸入は従来のハンディーヘラーと比して同等の有効性安全性薬物動態が報告されている.【対象と方法】今回我々は当院外来加療中の20名のCOPD患者でチオトロピウムの吸入デバイスをハンディーヘラーからレスピマットに変更した.デバイスの変更前後においてCOPDアセスメントテスト(CAT),呼吸抵抗(Most Graph-01),肺機能検査等を比較した.【結果考察】レスピマット使用前後でCATスコア,肺機能,呼吸抵抗に差は認められなかった.レスピマットを用いたスピリーバのチオトロピウム含有量は1/4だがデバイスの変更により肺機能,呼吸抵抗共にほぼ同等の結果であった.またより高齢の吸入手技の問題があり肺機能施行が出来ない患者において,Most Graphによる呼吸抵抗測定は問題なく評価可能であった.今後,症例を増やして更なる検討を行う予定である.

日本呼吸器学会雑誌 第49巻増刊号 p.(2011)