一般社団法人日本呼吸器学会
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学術講演会抄録集

セッション名 COPD 治療1
PP274
 
高齢者COPD患者におけるチオトロピウムレスピマットの有用性の検討
大成洋二郎1),春田吉則2),向田賢市1,2),近藤圭一1),河野修興2),森田直樹1)(呉共済病院忠海分院1),広島大学分子内科学2)

【背景】COPDにおけるチオトロピウムの有用は明らかである.しかし吸入流速が低下した高齢者ではチオトロピウム吸入用カプセルでは吸入効率が低下している可能性がある.【目的】吸入流速が低下した高齢者COPD患者におけるチオトロピウムレスピマットの有用性を明らかにする.【対象と方法】チオトロピウム吸入用カプセルにて加療中で平均吸入流速が40.7L/minと低下している平均81.2歳のCOPD患者を対象とした.吸入用カプセル継続群とレスピマット変更群に分け開始時と3ヵ月後に呼吸機能検査とCOPD Assesment Test(CAT)を行い臨床的効果について比較検討した.【結果】吸入用カプセル継続群では呼吸機能検査とCAT共に有意な変化を認めなかったが,レスピマット変更群では一秒量などの呼吸機能検査とCATは共に有意に改善した.【結論】吸入流速の低下した高齢者COPD患者にチオトロピウムを使用する場合にはレスピマット吸入の使用が望ましいと考えられた.

日本呼吸器学会雑誌 第49巻増刊号 p.(2011)