セッション名 | COPD 治療1 |
---|
【背景】COPD治療におけるサルメテロール/フルチカゾン配合剤(SFC)の有用性を明らかにするため,チオトロピウムとの併用効果について臨床的有効性の検討を行った.
【方法】チオトロピウムを4週以上先行投与したCOPD患者(14名 男9名,女5名,平均年齢66.6歳)を対象とした.SFC250/50μg×2回/日を投与し,併用前後の呼吸機能検査,呼気一酸化窒素濃度(FENO),症状質問表COPD symptom control questionnaire(CCQ)を用いて効果を評価した.
【結果】SFC併用前後8週間でFEV1.0は1.9Lから2.02L,FENO値は45.2ppbから26.9ppb,CCQは13.5から8.3と有意な改善を認めた.FENO≧28ppb群においてこの傾向はより明らかであった.
【考察】チオトロピウム治療中COPD患者に対して,SFCは呼吸機能,症状スコア,FENO値の改善を認め,併用効果が示唆された.この傾向はFENOの高い群でより顕著であった.FENO値を考慮してのチオトロピウムとSFC250/50μg併用による治療早期介入が有用と考えられた.