一般社団法人日本呼吸器学会
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学術講演会抄録集

セッション名 COPD 治療1
PP279
 
臭化チオトロピウムにて加療中のCOPDに対するSFCの追加効果に関する検討
那須利憲,廣瀬正裕,桑原和伸,伴 直昭,畑 秀治,大平大介,志賀 守,近藤りえ子,立川壮一,堀口高彦(藤田保健衛生大学呼吸器内科学2講座)

【目的】COPD治療の第一選択薬は長時間作用性抗コリン薬である.しかし,COPDの病態が進行していれば長時間作用性抗コリン薬単剤では十分な効果が期待出来ない.そこで我々は臭化チオトロピウムにて加療中のCOPD患者に対してSFCを追加投与し,その影響を検討した.【対象】臭化チオトロピウム18μg/日にて加療中の当院通院中のCOPD患者8例を対象とした.SFC500μg/日を1年間追加投与し急性増悪回数,入院回数を検討した.更に投与前,投与1年後の呼吸機能検査,炎症性メディエーターとして血中IL-6,高感度CRP,TNF-αを測定した.【結果】SFCを1年間追加投与した結果,急性増悪回数,入院回数は有意に低下した.更に投与1年後のIC,血中IL-6,高感度CRP,TNF-αは改善傾向を認めた.【結語】SFCはCOPDの急性増悪を予防し,更に全身性炎症を改善させる可能性が示唆された.本検討は継続中であり症例数を増やし報告する予定である.

日本呼吸器学会雑誌 第49巻増刊号 p.(2011)