一般社団法人日本呼吸器学会
HOME > 学術集会・各支部  > 学術講演会 > 抄録集 > 検索結果

学術講演会抄録集

セッション名 COPD 治療1
PP280
 
当院におけるCOPDに対するサルメテロール/プロピオン酸フルチカゾン配合剤(SFC)の処方状況の検討
宮沢亜矢子,武田直也,馬嶋 俊,松井 彰,岡田木綿,鈴木嘉洋,島津哲子,吉田憲生,加藤聡之,岩田 勝(刈谷豊田総合病院呼吸器・アレルギー内科)

【背景】現在,COPDにおける第一選択薬は長時間作用型吸入抗コリン薬(LAMA)が有用とされているが,最近ではサルメテロール/プロピオン酸フルチカゾン配合剤(SFC)の有効性も報告されている.当院におけるSFCの処方状況及び選択理由について解析した.【方法】現在,当院外来通院中のCOPD症例の60人において,気管支拡張薬,吸入ステロイドの処方状況,選択理由につき調査を行った.【成績】LAMAは患者のうち60%で導入,SFCは患者のうち23.3%で導入されていた.前立腺肥大を認める患者においては,42.9%の患者がSFC単独,57.1%の患者がLABA単独であり,LAMAを使用した症例は認めなかった.喘息合併群においては,93.2%の患者でICSが使用されており,そのうち53.3%の患者でSFCが使用されていた.また肺機能検査において,β刺激薬での可逆性ありと診断された患者のうち64.7%がICSを,58.8%の患者がLABAを処方されており,そのうち41.2%でSFCが使用されていた.【結論】COPDの第一選択薬として,LAMAが有用とされているが,前立腺肥大や喘息合併の患者においては,SFCが優先して使用されていた.

日本呼吸器学会雑誌 第49巻増刊号 p.(2011)