セッション名 | COPD 病理,病態生理2 |
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【背景】禁煙外来受診者の多くは重喫煙者であることから未診断のCOPD患者が潜在している可能性がある.
【目的】禁煙外来受診者に初診時に肺機能検査をすすめ,その実施意義を検討する.
【対象と方法】平成21年12月から平成22年11月までの一年間に当院の禁煙外来を受診したニコチン依存症患者に初診時に肺機能検査をすすめ,閉塞性障害の有無やその後の禁煙成功率などを解析し肺機能検査の実施意義を検討した.
【成績】対象となった94例(男性63例,女性31例)の平均年齢は44.7才.Brinkman Indexは平均720.4で初診時肺機能検査実施率は93.6%(88/94例),禁煙治療終了時の禁煙成功率は71.3%(67/94例)であった.すでにCOPDあるいは喘息と診断されていた8例を除く86例において閉塞性障害を認めたのは7例であったが,禁煙成功群63例と失敗群23例で比較したところ成功群のほうが有意に一秒率が低値(79.3 vs 83.1, p=0.0320)であった.
【結論】禁煙外来受診時に肺機能検査を実施することにより,未診断のCOPD患者をすくいあげられる可能性がある.また一秒率が低下傾向であることを認知することが禁煙成功へのモチベーションとなる可能性が示唆された.