一般社団法人日本呼吸器学会
HOME > 学術集会・各支部  > 学術講演会 > 抄録集 > 検索結果

学術講演会抄録集

セッション名 COPD 病理,病態生理2
PP1011
 
COPD患者の呼気ガス分析の有用性について
森川 慶1,2),井上哲兵1),半田 寛1),古屋直樹1),木田博隆1),中村美保1),西根広樹1),延山誠一1),井上健男1),峯下昌道1),鈴木信哉2),酒井正雄2),箱崎幸也2),宮澤輝臣1)(聖マリアンナ医科大学呼吸器・感染症内科1),自衛隊中央病院呼吸器内科2)

近年,呼気ガス分析は呼吸器疾患の診断,あるいは疾患活動性の指標として注目されており,喘息,肺癌,びまん性肺疾患等様々な疾患において研究されている.呼気揮発性有機化合物分析装置BioScout は,IMS(Ion Mobility Spectrometry)により,呼気中に含まれる微量の揮発性有機化合物(VOC)を高率かつ簡便に検出することが可能であり,最近呼吸器疾患や感染症など幅広い分野で研究結果が報告されている.COPDに関してもCOPD患者と健常人を感度60%,特異度91%,陽性的中率95%で判別するVOCが検出されたとする報告があり,そのVOCはcyclohexanoneと考えられている.また急性増悪時と安定期を比較した研究で複数のVOCのピークに有意差があることが報告されている.今回の報告ではBioScoutを使用し,本邦における健常人とCOPD患者間のVOCの差に関する検討結果を報告する.

日本呼吸器学会誌 第1巻増刊号 p.350(2012)