一般社団法人日本呼吸器学会
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学術講演会抄録集

セッション名 COPD 病理,病態生理2
PP1012
 
一般市民を対象とした石綿関連疾患のスクリーニング(厚生労働省がん臨床研究事業 JG SARD研究)において低線量CT検査で検出された肺気腫
佐藤 功1),関 順彦2),江口研二2),楠本昌彦3),金子昌弘4),山口拓洋5)(香川県立保健医療大学看護学科1),帝京大学内科学講座腫瘍内科2),国立がん研究センター中央病院放射線診断科3),東京都予防医学協会健康支援センター呼吸器科4),東北大学医学統計学5)

【目的】一般市民に対する石綿関連の画像所見と問診内容とを解析する中で,CT上,肺気腫病変の出現頻度を検討した.【対象・方法】全国26施設で石綿曝露歴に関わらず,原則40歳以上の男女を対象とした.低線量CT撮影によるDICOM画像データを用いて中央評価委員会15名にによるセントラルレビューを行った.CT画像表示のスライス厚は2.5~10mmであった.【結果】2007年3月から2008年12月まで9,810例の検診(男5,283例,女4,527例;平均年齢57歳)を施行,喫煙歴は49.7%であった.肺気腫による低吸収域の検出は609例(6.2%)にみられた.【考察・結論】検討CTのスライス厚の違いによる病変描出能が異なるが,対象とした無症状者からも肺気腫が検出された.喫煙者に対しては禁煙支援への資料としたい.

日本呼吸器学会誌 第1巻増刊号 p.351(2012)