一般社団法人日本呼吸器学会
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学術講演会抄録集

セッション名 COPD 病理,病態生理2
PP1017
 
肺気腫合併肺線維症(CPFE)における呼吸機能の検討
新田祐子1),小山友里1),吉川雅則1),山本佳史1),中村篤宏1),藤田幸男1),児山紀子1),山内基雄1),友田恒一1),三浦幸子2),吉川公彦2),木村 弘1)(奈良県立医科大学内科学第二講座1),奈良県立医科大学放射線科2)

【目的】Combined pulmonary fibrosis and emphysema(CPFE)における呼吸機能の特徴をCOPDと比較検討して明らかにする.【対象・方法】過去4年間に当科で経験した非肺癌合併CPFE群29例(男性28例,女性1例,平均年齢71歳)および%DLCO,%DLCO/VAが同程度のCOPD群49例(男性47例,女性2例,平均年齢71歳)を対象とした.閉塞性障害,肺気量分画,δN2等を評価し,肺拡散能との関連を比較検討した.【結果】CPFE群で1秒率70%未満の症例は10例(34%)のみであり,%FEV1は高値であった.CPFE群では%FRC:96.3%,%RV:94.8%,RV/TLC:36.5%,CC: 2.81L,δN2:1.98%といずれもCOPD群と比較して低値であった.【考察】CPFE群ではCOPD群と比較して閉塞性障害,換気の不均等分布は軽度であり,肺拡散能の低下に及ぼす影響も小さいと考えられた.今後,画像所見との対比も行う予定である.

日本呼吸器学会誌 第1巻増刊号 p.351(2012)