一般社団法人日本呼吸器学会
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学術講演会抄録集

セッション名 COPD 治療
MS52
 
COPD患者におけるインダカテロールの気道抵抗と運動耐容能に対する 臨床効果の検討
石井芳樹,知花和行,武政聡浩,林ゆめ子,新井 良,降籏友恵,塩原太一,福田 健(獨協医科大学呼吸器・アレルギー内科)

【目的】COPD症例に対しインダカテロール(IND)吸入を単独あるいはチオトロピウム(TIO)との併用で使用し,呼吸機能改善効果,運動耐容能の向上など臨床効果を検討した.【方法】IND(150μg/日)吸入開始後,2W,4W,12Wまでの自覚症状(MRC,TDI/MDI),呼吸機能及び気道抵抗(IOS),運動耐容能(シャトルウォーキングテスト:SWT),QOL(CAT)を評価した.登録例32例のうち試験終了した20例での中間解析を実施した.【成績】男性18例女性2例,年齢68.7±6.7歳,GOLD II:14例,I:6例 ,単剤が4例,TIO併用が16例であった.MRC,MDI/TDIとも有意な改善が得られた.FEV1は,12W後に平均110ml,ICは平均90ml改善した.IOSでは,R5,R20が有意な低下を示し,SWTは,平均50mの改善が得られた.CATスコアも有意に改善した.【結論】INDは単剤でも著効を示したが,TIOとの併用によって呼吸機能,気道抵抗の改善に伴って運動耐容能やQOLが有意に改善した.COPDにおいては,単剤の気管支拡張薬では,効果が不十分である場合が多く,気管支拡張薬の併用によって最大限の気管支拡張を得ることが治療効果を高めるうえで重要であると考えられた.

日本呼吸器学会誌 第2巻増刊号 p.131(2013)