セッション名 | COPD 病理・病態生理 |
---|
【背景】慢性閉塞性肺疾患(COPD)は労作時呼吸困難のために運動耐容能の低下を招き,予後との関連が示されている.COPD患者における呼吸筋力と運動耐容能の関連は明らかではない.【方法】COPD患者計105名(軽症:33名,中等症:34名,重症:38名)に肺機能検査,最大吸気圧(PImax)を測定し,6分間歩行検査にて運動耐容能を評価し,PImaxの重症度別分布や6分間歩行距離などとの相関を検討した.【結果】COPD患者における%PImax(PImax対予測値%)は既報の健常人に比べて低下していたが,軽症:63.7±5.1%,中等症:71.1±5.1%,重症:66.6±4.9%と重症度間で有意差を認めず,%FVC,%FEV1,FEV1%等の肺気量分画,フローボリュームカーブと関連を示さなかった.しかしながら,総歩行距離と有意な相関を認め(r=0.233,p=0.015),BMIと有意な相関を認めた(r=0.210,p=0.029).【結論】PImaxは運動耐容能の予測因子となる可能性が示された.