一般社団法人日本呼吸器学会
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学術講演会抄録集

セッション名 COPD 病理・病態生理
PP637
 
COPD症例における6分間歩行試験:臨床指標,呼吸機能,Forced Oscillation techniqueとの相関
金子正博,豆鞘信昭,関谷怜奈,山下修司,金田俊彦,木田陽子,冨岡洋海(神戸市立医療センター西市民病院呼吸器内科)

【目的】COPDにおける6分間歩行試験と臨床指標や呼吸機能検査,FOTとの相関を検討する.【方法】平成25年4月~平成26年6月に当科を受診した過去3ヶ月に増悪歴のないCOPD56症例を対象に,6分間歩行試験と肺機能検査,FOTを行い検討した.【成績】男性/女性:48/8症例,年齢中央値 75歳(54~91歳),病期 1/2/3/4=5/21/17/13症例,mMRC 0/1/2/3/4=11/27/11/7症例.6分間歩行距離 中央値 393.8 (125-675)m,ΔSpO2 中央値 6.0 (1-17)%,SpO2の最低値 中央値 90.5 (77-98)%,修正Borgスケールの最大値 3 (1-10)であった.1. 6分間歩行距離(6MWD):多くの項目と有意に相関し,年齢,プレアルブミン,VC,%VC,FVC,%FVC,FEV1,%FEV1,PEF,%PEF,MMF,%MMF,IC,TLC,RV/TLC,ΔN2,ALX と中等度の相関.2. ΔSpO2:呼吸機能の複数の項目と優位な相関があるが全て弱い相関.3. SpO2の最低値:いくつかと有意な相関があっが全て弱い相関.4. 修正Borgスケール最大値:臨床指標・多くの項目と有意な相関があり,年齢,CAT,%FEV1,%PEF,MMF,%MMFで中等度の相関.【結論】6MWDは気流閉塞や換気不均衡,過膨張の指標などとともにALXとも相関している可能性がある.

日本呼吸器学会誌 第4巻増刊号 p.269(2015)