セッション名 | COPD 病理・病態生理 |
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【目的】加齢性筋肉減少症(サルコペニア)は高齢者にみられる筋量の減少と筋力の低下であり,身体機能やQOLの低下,予後との関連も認められる.外来通院中のCOPD患者におけるサルコペニアの頻度および運動能,骨塩量との関連を検討する.【方法】外来通院中の安定期男性COPD患者45例(平均年齢70.6歳,平均%FEV1 45.4%)および男性健常群12例を対象とした.体成分はdual energy X-ray absorptiometryで評価した.サルコペニアの基準は骨格筋指数(skeletal muscle index:SMI)が6.87kg/m2未満とした.運動能は心肺運動負荷試験により最大酸素摂取量(VO2 max)を測定した.【結果】サルコペニアはCOPD患者では25例(56%),健常群では2例(17%)で認められた.SMIは%FEV1,%DLco,RV/TLCと相関を認めた.COPD患者において,サルコペニア群では脂肪量,骨塩量の減少およびVO2 maxの減少が認められた.【考察】COPD患者ではサルコペニアが高率に認められ,骨塩量および運動能の低下とも関連を認めた.