セッション名 | COPD 生理 |
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【目的】COPDおよび気管支喘息患者の呼吸抵抗および呼吸リアクタンスを測定し,呼吸周期依存性を解析する.【方法】安定期COPD79例(男性73例)および気管支喘息60例(男性25例)を対象とし,サルブタモール吸入前後で広域周波オッシレーション法(モストグラフ)とスパイロメトリーを行った.呼吸周期依存性はモストグラフ指標の呼気と吸気の差分から評価した.【結果】吸入前後いずれにおいても,呼吸抵抗指標(Rrs5,Rrs5-Rrs20)の周期依存性は有意差を認めなかった.呼吸リアクタンス(Fres,Xrs5,AX)の周期依存性はCOPD群で増強していた(p<0.05).吸入前後のXrs5およびAX変化量も同様にCOPD群で増加していた(p<0.05).気道可逆性の有無で層別化した場合においても同様の傾向を認めた.【結語】呼吸リアクタンスの呼吸周期依存性の解析は,COPDと気管支喘息の鑑別に有用な可能性がある.