一般社団法人日本呼吸器学会
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学術講演会抄録集

セッション名 COPD 生理
PP82
 
CPOD患者におけるmMRCと呼吸機能との関連について
河野洋二1),大黒真由美1),岸本伸人1),加藤 歩2),三崎伯幸2)(高松市民病院呼吸器内科1),高松市民病院呼吸器外科2)

背景・目的:呼吸困難の程度を評価する方法として,mMRC(modified British Medical Research Council)の質問票がよく使用されている.mMRCの程度と閉塞性換気障害による病期分類とは,必ずしも一致しないことは知られている.COPDは進行とともにRV,FRCが増加,そして動的肺過剰膨張が生じ,運動時の呼吸困難などの原因となると考えられている.そこで,mMRCとRV,FRCなどとの関連を検討した.対象と方法:対象はCOPD患者33例,男性31例,女性2例,平均年齢は71.2歳,1期2例,2期16例,3期11例,4期4例であった.mMRCは担当医が質問し評価,呼吸機能検査は,安定期にミナト医科学社製システム21を用いて測定した.結果:mMRCとVC,FVC,FEV1,%FEV1などと相関を認めたが,RV,FRCとは相関しなかった.考察:今回検討した症例において,安静時のRV,FRCとmMRCが相関しなかった理由は不明であるが,ガス希釈法による測定のため,症例により不均等換気の程度が異なる,労作時のRVの増加が少ないなどが推測された.

日本呼吸器学会誌 第5巻増刊号 p.182(2016)