セッション名 | COPD 生理 |
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背景・目的:呼吸困難の程度を評価する方法として,mMRC(modified British Medical Research Council)の質問票がよく使用されている.mMRCの程度と閉塞性換気障害による病期分類とは,必ずしも一致しないことは知られている.COPDは進行とともにRV,FRCが増加,そして動的肺過剰膨張が生じ,運動時の呼吸困難などの原因となると考えられている.そこで,mMRCとRV,FRCなどとの関連を検討した.対象と方法:対象はCOPD患者33例,男性31例,女性2例,平均年齢は71.2歳,1期2例,2期16例,3期11例,4期4例であった.mMRCは担当医が質問し評価,呼吸機能検査は,安定期にミナト医科学社製システム21を用いて測定した.結果:mMRCとVC,FVC,FEV1,%FEV1などと相関を認めたが,RV,FRCとは相関しなかった.考察:今回検討した症例において,安静時のRV,FRCとmMRCが相関しなかった理由は不明であるが,ガス希釈法による測定のため,症例により不均等換気の程度が異なる,労作時のRVの増加が少ないなどが推測された.