学術講演会抄録集

【背景】スパイロメトリーの代替を目的として可変式呼気陰圧負荷機器を開発し，安静呼吸での換気障害評価の可能性（第52回PP1010），測定方法の確立（第55回PP467），そして昨年，閉塞性換気障害指標（第56回MS6）について報告した．【目的】確立した閉塞性換気障害指標の検証【対象】呼吸器内科通院患者27名（正常15，閉塞性換気障害9，拘束性換気障害2，混合性換気障害1）【方法】呼気陰圧負荷測定（-5～-15cmH₂O）を行い，-5cmH₂Oにおける安静呼気流速に対する各負荷陰圧時の安静呼気流速の変化率の積算値から陰圧負荷面積変化率積算値を算出．閉塞性換気障害指標として確立した陰圧負荷面積変化率積算値19.4（感度85.7％，特異度92.9％）を用いて，感度・特異度・陽性的中率・陰性的中率・正診率・陽性尤度比を求めた．【結果】陰圧負荷面積変化率積算値19.4未満を閉塞性換気障害あり，とすると，感度80.0％，特異度94.1％，陽性的中率88.9％，陰性的中率88.9％，正診率88.9％，陽性尤度比13.6であった．【結論】陰圧負荷面積変化率積算値は閉塞性換気障害診断指標となりうる可能性が示された．

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