一般社団法人日本呼吸器学会
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学術講演会抄録集

セッション名 COPD 呼吸機能
PP930
 
LMS法による日本人の新しいスパイログラム基準値について
山口耕介1),片山 覚2),河崎雄司3),牧野晴彦1),山崎 章1),井岸 正1),塩田哲広4),清水英治1)(鳥取大学呼吸器膠原病内科1),柏原赤十字病院内科2),津山第一病院呼吸器内科3),滋賀県立成人病センター呼吸器内科4)

【背景】2014年に日本呼吸器学会からLMS法による日本人の新しいスパイログラム基準値(JRS2013)が報告された.【目的】独自に算出したスパイログラム基準値とJRS2013を比較する.【対象】人間ドックを受診した呼吸器疾患の無い34歳から65歳の非喫煙者1214(男性502,女性712)人.【方法】被験者のスパイログラムからLMS法により一秒量と努力肺活量の予測値を算出し,JRS2013と比較した.さらに被験者の一秒量と努力肺活量のz-scoreの平均値及び標準偏差を本研究で算出した予測値,JRS2013及びGlobal Lung Initiative(GLI)のWhite(GLI-W)とNorth East Asian(GLI-NE)の予測値からそれぞれ計算して比較した.【結果】算出された一秒量および努力肺活量の予測値は男性,女性ともにJRS2013と同程度であった.女性被験者の一秒量のz-scoreの平均値(標準偏差)は本研究,JRS2013,GLI-W,GLI-NEでそれぞれ,0.00(1.00),-0.05(0.99),-0.55(0.83),-0.45(0.85)であり本研究とJRS2013においてほぼ一致した.【結論】少人数の解析ではあるがJRS2013に近い予測式が算出された.

日本呼吸器学会誌 第6巻増刊号 p.319(2017)