一般社団法人日本呼吸器学会
HOME > 学術集会・各支部  > 学術講演会 > 抄録集 > 検索結果

学術講演会抄録集

セッション名 COPD 呼吸機能
PP931
 
モストグラフは肺活量,1秒量を予測する(其の2)
三好誠吾1),片山 均1),岡崎幹生2),重松久之2),佐野由文2),松原 稔3),大蔵隆文1),檜垣實男1)(愛媛大学循環器・呼吸器・腎高血圧内科学講座1),愛媛大学心臓血管呼吸器・再生外科学2),住友別子病院内科3)

【背景】昨年の本学会で我々は,強制オシレーション法(FOT)値を用いたVC,FVC,FEV1.0に対する予測式から得られた予測値が実測値と有意な相関があることを発表した.【目的】愛媛大学病院のFOT値を用いた予測式が,他院の検査値でも適用できるかバリデーションを行う.【対象と方法】2010年1月から2015年12月までに愛媛大学病院でモストグラフとスパイロメトリを同時に施行した症例を対象に,線形回帰分析を用いてVC,FVC,FEV1.0の予測式を作成した(主研究).2013年4月から2016年3月までに住友別子病院でモストグラフとスパイロメトリを施行した症例をバリデーション研究の対象とした.予測式から得られた予測値と実測値の相関性と,実測値と予測値の1年後の変化率の相関性を検討した.【結果】予測式から得られたVC,FVC,FEV1.0の値は,主研究,バリデーション研究ともに実測値と有意な相関関係を認めた(全てr>0.8).1年後の変化率においても,実測値と予測値の間に有意な相関関係を認めた(全てr>0.7).【結語】最大限の努力呼吸が困難な症例において,モストグラフはスパイロメトリの代用となるかもしれない.

日本呼吸器学会誌 第6巻増刊号 p.319(2017)