セッション名 | 喘息 3 |
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【目的】抗原反復吸入曝露したマウス慢性喘息モデルを作成し,気道リモデリングに対するphosphodiesterase(PDE)1 & 4 inhibitorの影響を検討した.【方法】BALB/cマウスを3群に分け,卵白アルブミン(OA)にて能動感作した後,OAを4週間,連日反復吸入曝露した.吸入開始時より各群に対し,saline,あるいは,PDE 1& 4 inhibitorであるKF19514(0.1mg/kg,1mg/kg)を腹腔内投与した.最終吸入曝露から24時間後にメサコリン溶液(250,500,1000,2000,4000μg/mL)を経静脈的に投与し,メサコリン気道過敏性を測定した.また,肺を摘出し,左肺で粘膜固有層の炎症細胞浸潤,気道上皮肥厚,上皮下線維増生を病理学的に評価し,右肺でHydroxyproline量を測定した.【成績】KF19514は,メサコリン気道過敏性を用量依存的に抑制した.また,粘膜固有層の炎症細胞浸潤,好酸球浸潤,気道上皮肥厚,上皮下線維増生を抑制した.右肺全体のHydroxyproline量はKF19514投与群で減少した.【結論】PDE 1& 4 inhibitorであるKF19514は,マウス慢性喘息モデルの気道リモデリングを抑制することから,抗喘息薬としての有用性が示唆された.