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日本臨床微生物学会雑誌

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Article in Japanese

論文名 鼻咽頭ぬぐい液を対象とした新型コロナウイルス遺伝子検出POCT試薬「スマートジーン新型コロナウイルス検出試薬」の検討
論文言語 J
著者名 守屋 任1), 山元 佳2), 秋山 徹3), 木下 典子2), 須藤 務2), 本橋 亜耶乃1), 宇佐見 彩香1), 猪坂 英里奈1), 安藤 ほなみ1), 大木 仁1), 黒川 正美1), 目崎 和久1), 田中 暁人1), 荘司 路1), 小関 満1), 木村 基4), 大曲 貴夫2)
所属 1)国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院中央検査部門
2)国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院国際感染症センター
3)国立研究開発法人国立国際医療研究センター研究所
4)国立研究開発法人国立国際医療研究センター臨床研究センター
発行 臨床微生物:31(2),103─107,2021
受付 令和2年9月26日
受理 令和2年11月11日
要旨  COVID-19は,SARS-CoV-2による感染症であり,2020年世界的パンデミックを起こし,日本においても国を挙げた対応が余儀なくされている。COVID-19診断には主として臨床材料から病原体遺伝子を検出する方法が用いられる。2020年8月に新しい検査法として,株式会社ミズホメディーから全自動遺伝子検出装置Smart Gene用の新型コロナウイルス検出試薬が販売された。この遺伝子検出法は,鼻咽頭を拭ったスワブを専用の抽出液に懸濁した後,専用のテストカーリッジに4滴滴下するだけのワンステップで検査が可能なPoint of care testing遺伝子検出法である。本検討は,凍結保存していた鼻咽頭拭いウイルス輸送培地25検体を対象に,この新しい検査法とTaqManプローブを用いた定量リアルタイムone-step RT-PCR測定結果を比較評価することを目的として行った。検討の結果,陽性一致率100%(10/10),陰性一致率100%(15/15),全体一致率100%(25/25)であり,本検討のうち最も低RNAコピー数の検体は6.41 copies/testだった。この新しい遺伝子検出法は,簡便な操作性からクリニックや中核病院まで幅広い診療現場で利用可能であり,フレキシブルなPCR検査対応により診療及び感染管理に役立つことが期待される。
Keywords SARS-CoV-2, 新型コロナウイルス遺伝子検査, Smart Gene, スマートジーン新型コロナウイルス検出試薬テストカートリッジ
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