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日本臨床微生物学会雑誌
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書誌情報
論文名 |
便培養コロニーを用いたClostridioides difficile特異抗原および毒素検出におけるC. DIFF QUIKCHEKコンプリートの多施設臨床性能評価 |
論文言語 |
J |
著者名 |
原 稔典1,2), 鈴木 広道3), 大栁 忠智4), 小柳 紀人5), 宇敷 明人6), 川端 直樹7), 後藤 美紀8), 飛田 征男9), 矢口 勇治10), 玉井 清子10), 野竹 重幸11), 上村 桂一5), 樫山 誠也1,2), 南木 融8), 鈴木 諭12), 山崎 洋7), 木村 秀樹9), 國島 広之13), 大毛 宏喜14) |
所属 |
1)広島大学病院診療支援部臨床検査部門
2)広島大学病院検査部
3)筑波メディカルセンター病院臨床検査医学科・感染症内科
4)聖マリアンナ医科大学病院臨床検査部
5)中東遠総合医療センター診療技術部臨床検査室
6)利根中央病院検査室
7)市立敦賀病院医療技術部検査室
8)筑波大学附属病院検査部
9)福井大学医学部附属病院検査部
10)株式会社ミロクメディカルラボラトリー
11)筑波メディカルセンター病院臨床検査科
12)利根中央病院総合診療科
13)聖マリアンナ医科大学感染症学
14)広島大学病院感染症科 |
発行 |
臨床微生物:31(3),186─191,2021 |
受付 |
令和2年11月2日 |
受理 |
令和3年3月2日 |
要旨 |
わが国において,Clostridioides difficile(C. difficile)分離培養コロニーからの毒素産生性の確認(Toxigenic culture法;TC法)について,体外診断用医薬品の適応を取得した試薬はなく,十分な評価が実施されていない。
2018年11月から2019年3月までに,8施設でClostridioides difficile infection(CDI)検査を目的として採取された残余糞便検体から,C. difficile分離培養でコロニーの発育を認めた85検体を対象とした。培養コロニーからのC. DIFF QUIK CHEKコンプリート(QUIK CHEK)を用いたglutamate dehydrogenase(GDH)および毒素検出を行い,GDHに対して質量分析法,毒素検出に対してリアルタイムPCR解析を基準検査法として臨床性能試験を実施した。質量分析計にて同定したC. difficile 85株に対して,QUIK CHEKにおけるGDH判定では全例で陽性を示した。また,同定した85株に対して,毒素検出では60株が陽性を示し,25株が陰性を示した。リアルタイムPCR解析との一致率は全体一致率100%(85/85),陽性一致率100%(60/60),陰性一致率100%(25/25)であった。本研究ではQUIK CHEKを用いたTC法は,質量分析計やリアルタイムPCR解析と同等の検出性能を備えていた。 |
Keywords |
Clostridioides difficile, Clostridioides difficile infection, C. DIFF QUIK CHEKコンプリート, toxigenic culture, リアルタイムPCR解析 |
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